准教授 高野先生の恋人

新歓読書会の企画・実行は修士2年、つまり私の学年の仕事。

で、本日の司会進行役は私の隣りに座っているこの真中君。

ケータイ小説がお題に選定されるなんて、もちろん今回が初めてのこと。

なのだけど――

戦いの展開?は予想通りというか、その構図は非常にわかりやすいものだった。

沼尾さん率いる“ケータイ小説なんざ絶対に小説だなんて認めない派”と、

冬月さん率いる“ケータイ小説を知らないくせにバカにすんな!派”の戦い。

ちなみに、本日の作品選定が並木先生によることは先生本人の注文で皆には内緒。

私がうっかり寛行さんに言っちゃったけど、その他には修士2年以外誰も知らない。

もちろん、沼尾さんも知らないはず……。

まあ、沼尾さんの喋りっぷり、勢いを見れば、情報が漏れていないのは明白だった。

並木先生の選定と知っていれば、彼ももう少しものの言い方を弁えたことだろう。

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