准教授 高野先生の恋人
「詩織ちゃん怒ってるよね、きっと」
「そんなことないクマ。ただちょっとコンワクしていただけクマよ」
「そうかな……」
「そうクマ。でも今はもう大丈夫クマよ」
「ほんと?」
「クマ、ウソつかない」
「インディアンみたいだね……」
「……!!」
「ご、ごめん。クマだよね、うん」
「わかればいいクマ」
私はわざとむすっとした顔をして彼の腕に絡み付いてくんくんした。
彼の隣り、彼の匂い、彼の温もり……求めていたそれが、今ここにある。
ほっと安心した途端、急に――
「お腹すいたかも、私」
残念ながら、愛や安心がいくらあっても、空腹ばかりはどうにもこうにも。