准教授 高野先生の恋人

さあさあと急き立てられて、手洗いうがいをきっちり済ませて、パジャマに着替えた。

ベッドに入る前に、一応、聞いてみた。

「もしね、ちゃんと言うこときかなかったら、どうなっちゃうんでしょうか?」

「きかないつもりなんでしょうか?」

うぅ、すごまれた……。

「そうい…」

“そういうわけじゃない”と言いかけて、喉の奥がチクチク痒い嫌な感じがした。

「ゴホッ、ゴホゴホゴホ、ケホッ…コホ」

指を突っ込んで喉の奥を掻けるわけもなく、
堪らずに、私は激しく咳き込んだ。

「ゴホン、ゴホン、ゴホッ……コホッ…」

とても乾いた嫌な咳は、咳き込んでも咳き込んでも、なかなかしつこく落ち着かない。

< 47 / 324 >

この作品をシェア

pagetop