僕の姫~ちっぽけな勇気~
「ふ~ん。

知世も計画性ないな。」


うん…僕もそう思うよ…。


「で、俺に何をしろって?」


「知世ちゃんの荷物をバイクで持って帰ってほしいんだ。」


僕がそう言うと兄貴は黙りこんだ。


「兄貴…?」


「光輝が手伝えばいい話だろ?

俺がここで出ていかないほうが、光輝も知世といれるんだしいいじゃん。」


兄貴はなぜか僕の気持ちを知っている。


言ったことないのに…。


「でも20時だよ!?

そんな時間まで知世ちゃんを待たせてられないし…

僕も楽器とか持って帰りたいし…」


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