僕の姫~ちっぽけな勇気~
「要するに、知世を危ない目にあわせたくないからか?」


そうだよ…。


もし知世ちゃんに何かあっても、僕は弱いし足が遅いし…

助けることなんて出来ない。


それなら兄貴の力を借りたほうがいいんだ。


たとえ、知世ちゃんの恋路の応援になるとしても。


「…わかったよ。

かわいい弟のために一肌脱いでやる。

そのかわり条件がある。」


条件…?


「荷物は持って帰ってやるから、知世は普通に帰らせろよ?

弟にヤキモチ妬かれたくないしな♪」


ヤキモチって…。


まぁ、兄貴なりに気をつかってくれたのかな。


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