海に花、空に指先、地に霞

人生初のデートは、思ったよりも恙無く。

買い物をしたり、ブラブラ公園を歩いたり。カフェでランチしたり。

歩くとき、手を繋がれたままなのが、落ち着かなかったけど。

凪世は、歩くときは歩幅を合わせてくれる。
ドアを開けてくれる。

何気ない気遣いは、多分私が気がつかないところにも、たくさんあったと思う。

初心者コースがいいでしょ、と凪世にからかわれて。

軽い口調で話題を振ってくれるから、私も次第に落ち着いてきて、家にいるように、凪世の横にいることができた。

……でも周囲の目線はすごい。とても痛い。
視線が突き刺さるようだ、とはよく言ったものだ。

どこにいても、だいたいの女性が、凪世を盗み見ている。
…そして、ついでに私を。
目線に込められた意味は、私と彼とでは全然違うけれど。

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