ユピテルの神話


もし…、

悲しい事があったなら。
独りを感じてしまったなら。


夜空を、見上げて下さい。


僕の心は、夜空の月。


少しでも、
貴女たちの助けになれますか?
僕は、
人々の『光』になれますか?

皆の行く道を、
未来を…、

照らすお手伝い位なら、
僕にも出来るでしょうね?


怖がりで。
寂しがりで、泣き虫で。
ちょっと臆病で。

そんな僕でも、
人々の役に立てるのです。


僕は、世界の光。


こんなに嬉しい事はありませんよね?
だから、寂しくなんてない。



世界に無意味な物なんて、
無いんです。

残った物は、
必然だった未来です。


ほら、見てご覧なさい。
僕たちの世界を…。

世界を、見てご覧…?


…僕ハ、

運命ヲ紡グ為二…


コノ世界二来タンダネ。



だから、

どうか、エマ…
僕を愛さないで。


「月」を愛さないで。


「大地」を、


世界ヲ、愛シテ。




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