ユピテルの神話
この出来事を…
後に、
人々はこう語ります。
人々は病に伏せ、死を待った。
天からは哀しみが降り、
地は怒り、
風たちは吹き荒れる。
この世の終わりだと、
滅びの定めを覚悟した時。
七色の光を纏う「神」がこの地に降り立ち、
天地を説き鎮め、
人々を滅びから守った。
それは人から人に伝わる神話。
真実は、
誰も知らない。
全ては僕のせいなのだという事を。
「七色の光を纏った神」
ではなく、
「七色の羽根を持った悪魔」
だという事を。
人々ハ、
誰モ知ラナイ――…
知ラナイ方ガ、
「幸セ」ダカラ…。
ダカラ。
知ッテイル僕ハ、
辛ク…苦シイノデスネ…