〜花魁〜


いつも、俺を守ってくれて、助けてくれる。

俺の事を一番に考えて、俺の幸せを一番に願ってくれる。



だから、きっと…

空は、こんな俺を見たら…

一番に悲しむよね―…。



そんな事、俺が一番良く分かってるのにね?

それでも、何で空がいないとダメなんだろう…?





『俺は…しつこい男なんだよ…』



空を想う事が、俺の存在意義なんや。

俺は、空を想う為に生まれて来たんや。



やから―…




「今から言う事は、空の言葉だと思って聞け!!」




俺は、空の幸せを願うよ。

もう、この世にいない…空の幸せを――。

安心して、ゆっくり休める様に…。




「自分で手放したんやから、自分で取り返すんや。光なら出来る!!幸せになんだよ!!分かったか?!」


「お前も、空も、幸せになるんだよ?2人で幸せになるんや!!」




空…?

俺達の親友が…

俺の背中を押してくれてるんや―…

空も、大和達と一緒に…

俺の背中…押してくれるやろ…?




「俺は、お前が腐った人間じゃないって、信じとるから。」



そう言ったのは、紛れもなく大和で…

隣に座る貴史も、黙って頷いている。





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