さよならの十秒前
壁にかかった時計を確認した。

「んー…」

「…島井さ、奈緒について調べているんでしょ?」



どうして、急に…。

深刻そうな声で、紗枝は続けた。

「駅前待ち合わせで、いいよね?」

「…わかった」

電話を切ると、私はベッドから飛び降りた。

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