恋する笑顔【短編】
アパートから徒歩10分。
近くのスーパーに着くなり、飲み物コーナーへ直行。
コーラを三本カゴに入れる。
…あー、やっぱ箱買いしよっかな…。
そんな事を思っていると、向かいのお菓子コーナーに、見覚えのある艶やかな黒髪の女………
「…って、ええっ!?」
松永サナだ!!!
何これ運命!?
運命か!?
…運命ってガラじゃないけど。
どうする?
声かけるか?
内心大喜びしながらジリジリと近づいて行く…
彼女は背を向けてて気づいていない。
これはチャンス!
さっきのこと謝る絶好のチャンスだ!!
ありがとうジーザス…!
「まっ… 「サナ!お待たせ!」
…え
俺が声をかけようとした瞬間、角から謎の男が。
…あれってこないだ一緒にいたやつか?
あの笑顔を見せてた相手…?
「ショウくん遅い。宝くじ買えた?」
「もち!三億円当ててやるからな♪」
「プッ…当たるわけないじゃん…くくっ」
「当たるって!お前はそーやってすぐ笑う~」
笑った
松永サナが笑った
あんな簡単に
俺には絶対見せないような笑顔で