メモリー
それからどの暗い時間がたったんだろう…



もう外も真っ暗で私はただ一人…孤独と戦っていた…




トントンッ



そのときドアをノックする音が聞こえた



誰だろう…



「どうぞ…?」



少し不安になりながらも声を出した…



一人がとにかく嫌だったのだ…



わざわざ個室にして貰っているらしいので文句は言えないけど…




「…おすっ…。」




物静かに入って来たのは私が目を覚まして一番に見た人…



「元気そうだな、大丈夫か?」



「えっ…あっ…はい…。」




お礼言わないと…




「あの…。」



「記憶にもねぇ奴がいきなり来たら驚くよな…ごめんな、すぐ帰るから、ちょっと顔見に来ただけだから。」
< 12 / 19 >

この作品をシェア

pagetop