潔癖彼女ノ憂鬱
「ちょっとは落ち着いたか?」

「はい…」

 季夜は生徒会室の仮眠室のベッドに横になっていた。
 龍世がここまで運んでくれたのだ。

龍世はベッドサイドの椅子に座り、私を見ていた。

「あの…」

「ん…?」

「貴方は生徒会の方なんですか?」

「何を言って…あぁ、そうか」

 龍世は躊躇いがちに見上げてくる季夜にふと笑みを溢した。

「…そうだよ」

「あの…名前は?」

 季夜は男嫌いだが、助けてくれた人に失礼な事はしたくなかった。
 せめて名前だけでも覚えておこうと聞いてみた。

「俊納 龍世(トシナ リュウセイ)…」

「俊納さん…ありがとうございました」

「あぁ…で、お前は?」

季夜は今の精一杯で微笑んだ。


「私の名前は―…」


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