とおりゃんせ2~日村令子の場合~
その想いが由里の頭の中をいっぱいにしていた
「わたし・・・わたし・・・やります!!
言われた通り 全部受け入れて生きていきます!
・・・ごめんね・・・ごめんね・・・私の赤ちゃん・・・
悪いお母さんだったね・・・ごめんね・・・気付いてあげれなくて・・・
でも・・・これからは 一緒に生きていくよ!
私は絶対にあんたのことを忘れない!
死ぬまで忘れない!これからの楽しいことも辛いことも 全部あんたの分だと思って私が代わりに受けるから・・・だから・・・だから・・・
生きさせてくださいっっ!!」
由里は精一杯叫んだ とめどない涙とともに・・・
ふと 涙で滲む由里の目の前に
小さな・・・とても小さな・・・てのひらで包み込めるほどの小さなうす水色の光が スーッと浮かんだ
「なにこれ・・・なんか分からないけど・・・
なんか・・・すごくかわいい・・・」
由里がそう言うと うす水色の小さな光は 由里の目の前で小刻みに上下に揺れた
その揺れを終えると 由里の足下に居る男の子の近くまで行き何かを待っているようだった