とおりゃんせ2~日村令子の場合~
「良かったぁ・・・良かった・・・センセイっっ・・先生有り難うございますっ!!」



由里の母親は由里に付き添って歩きながらも 若い男性医師に深々と頭を下げていた



「いえ 発見が早かったので今回はなんとか間に合いました

由里さんは幸運でしたよ 発見がもし5分遅ければ私も手の施しようがありませんでした」



若医者は由里の母親にそう言ったが 由里の母親は何度も何度も頭を下げた



『わたし・・・倒れたんだ・・・誰かが通りかかってくれたんだ・・・』


由里は母親と医師の話の内容からそう思った


『あっ・・・そうだ・・・もしかして・・・・』


由里は つい先ほどまでリアルに感じていた世界を思い出した

長い黒髪・・・優しく強い眼差し・・・



「あっ!!由里の意識が戻ったの!!あなたのお陰よ!!!」



由里の母親が 由里の頭上の方からやって来る誰かに叫んだ


『・・えっ!?まさか・・・れいこ・・さん・・・?!』


由里は母親の話しかけた誰かが 由里の視界に入るのを緊張しながら待った

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