そこから先は
「そうする事も出来たけど、それをしてしまうと自分が誘拐犯だということを忘れてしまいそうだった。


自分は犯罪者だという自覚が必要だったんだ。


だから、お前の家に電話をするときはちゃんとした誘拐犯のフリをしていたんだよ。」



「訳がわからない。


そんな自覚なんて必要ないじゃん。


自分が苦しいだけだよ。


そばにいたいならそれだけでいいんだよ!」




あたしはまた少し興奮した。



きっとこういうところが子供なんだろうな。



「お前の近くに俺がいていいのは今日が最後だ。今日まで本当にごめん」



そんな事勝手に決めないでよ!



あたしがそう叫ぼうとした瞬間、玄関のドアが勢いよく開いた……
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