そこから先は
「ご迷惑おかけしてます。姉は、最近少し体調が悪いとかで学校に行けないみたいなんですよ。連絡しなくてすみませんでした」



言い訳には苦しいものがあるが、非行少年らしくないとてもしっかりとした口調だ。



並の人間なら疑うことをしないだろう。



だが、岡部は並の人間ではないようだ。



「でしたら、お見舞いにうかがっても宜しいでしょうか」



めげないやつだ。



「本人は部屋に誰も入ってほしくないみたいなんで。申し訳ないんですが…」


「小春さんの友人も是非うかがいたいと言っています。少し顔を見るだけでいいので、お願いします」



この男は小春に何があったのか感づいている―



駆はそう思った。



刑事も両親もそう思ったに違いなかった。



駆が何も言えなくなり、しばらく黙っていると、岡部が核心をついた。



「何があったんですか?」
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