嘘と嘘で始まる
先に目が覚めたのは慎也で、深いキスを浴びせられて起こされた。

「いや…。は…っ。しん…や。くるし…」

キスから逃れて大きく息をすると、背中からぎゅっと抱き締められて、動けない。

「…夢じゃねえよな。実菜が俺のもんになったって。今更拒否なんてなしだからな」

「慎也…苦しいからちょっと…」

体をよじると、慎也の腕の力が少し緩んだ。
向きを変えて、慎也に向かい合って…。

「夢じゃないよね?私が慎也のものになったって」

「っ…。実菜…その顔、また食べたくなるからやめろ」

「は?」

真っ赤になった慎也の頬に両手を伸ばすと、私からキスを落とす。
< 33 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop