Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
「なぁ、麻里…来年からお父さん達とニューヨークで暮らさないか?」
「ニューヨーク…?」
「お父さんの会社な海外を中心に規模を広めようと思っているんだ。それには今みたいに単身赴任じゃなく家族みんなの力が必要なんだよ」
「……」
あたしはナイフを下ろし急な返事に言葉を探していた。
「あ、あたしは来年から庶務課を卒業してAngelのレギュラーになれたしニューヨークは肌に合わないよ…気持ちは嬉しいけど…。この家に居るからお母さんと二人で行きなよ」
「そうだろうな…」
まるであたしの返事を予想していたかのようにお父さんがため息混じりにワインを口に流し込んだ 。
「麻里は颯斗が好きなんだな」
「え……?」
お父さんの顔色が急に笑顔に変わる―。