36.8℃の微熱。
はやっ? どこかで聞いたような台詞だな、って・・・・えぇーっ!!
ちょ、ちょ、ちょっと待って!
あたしさっき、もしかして王子に告白されたんじゃ・・・・。
この人のように直接的ではなかったにしろ、それとなーく言われたんじゃないだろうか。
え、違う? 違わない?
えっ、えっ、どっち!?
分からないけど、でも。
「ほへ〜・・・・」
あたしは、教室に戻るのも忘れてその場にペタンとお尻をついた。
───『言ったでしょ、奪い返すまでだって』『俺は俺のやり方で勝負させてもらうから』
はや〜・・・・。
思えば思うほど、見ず知らずの先輩たちの告白シーンとかぶって。
思えば思うほど、先生のことを話しているときの王子は全開で不機嫌な顔をしていて。
「・・・・マ、マジですか」
そうつぶやくほかはなく。
その先輩たちが別々に帰っていっても、しばらくして5時間目の予鈴が鳴っても・・・・。
あたしはまだ、ついたお尻を持ち上げることができなかった。