36.8℃の微熱。
 
「「ぎぃやあああぁぁぁ〜!!」」


おっかないやら目のやり場に困るやらで、あたしたちはまたまた大声で叫んでしまった。

心臓、口から飛び出るッ!!


「なんで叫ぶのよ〜、2人とも。まったく。失礼しちゃうわ!」


マリアンヌさんはそう言って、手を腰に当ててプンプンしたけど。

いやいやいや、大柄なオジサンが木刀を持って乙女な格好をしていたら誰だって・・・・。

ギャップというか、本当に“素”で“オジサン”だから、ますますおっかないのだ。


先生も先生で、なんで裸!?

家族以外の男の人の裸見たの、これが初めてなんですけど!

・・・・くっそぅ〜、何気にちょっといい体しちゃってさ。こっちが恥ずかしいから服着て!服!


するとそこで、王子がいることに気づいたマリアンヌさん。

いろんなビックリが重なって一時的に声が出なくなったあたしたちに代わって、王子への聞き込みが始まった。


「あら? アンタ、ここで一体何してるわけ? まさか夜這い?」

「ちちち、違うっ!俺はただ、茜に用があっただけで・・・・!」
 

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