36.8℃の微熱。
ユカ様も先生もあたしも、2人の事の成り行きをただ見ているしかできなかったけど・・・・。
マリアンヌさんのお説教には、胸にジーンとくるものがあった。
たとえ昼と夜で性別が変わって見えても、ネグリジェを着て木刀を持っていても、あたしたちに愛を持って接してくれている。
「・・・・ごめんなさい」
「分かればいいのよ」
王子もそれを分かって、マリアンヌさんに頭を下げた。
「茜も、宇佐美さんも、ごめん」
そして、あたしたちにも。
あたしたちは「・・・・う、うん」くらいしか言えなかったけど。
なんだか急に潮が引いたみたいになっちゃって、ほかに言葉が見つけられなかった。
「さ、これで一件落着ってトコかしら? 3人とも早く寝なさい。先生は、とりあえず上に着てね」
それを見たマリアンヌさんは、景気よくパンパンと手を叩いて場の空気を変え、ニッコリ笑う。
ちょっと放心していた先生は、そこでやっと自分が裸だったことに気がついたみたいで。
「あ、はい」なんて言って、胸の辺りを隠すような素振りをした。