36.8℃の微熱。
 
「じゃあね。おやすみ〜」

「は〜い」

「おやすみなさ〜い」


マリアンヌさんが部屋の電気を消してくれて、ここはまたユカ様と2人きりになった。

王子が戻った隣の部屋も、ゴソゴソと少し動く音がしただけで、あとは静かなもの。

ようやく眠れそうだ。





でも・・・・。

今の騒動でちょっとだけ分かったかもしれない、あたし。

王子のことを“男”として見るのは難しいかも、って。


いきなり部屋に入ってこられたばかりだからそう感じるのかもしれないし、前々から心のどこかで思っていたのかもしれない。

だけどちょっと・・・・う〜ん、なんて表現したらいいんだろう。

違うな、かな、そんな気がした。


そのくせ、先生の裸が目に焼きついて頭から離れてくれなくて。

王子がどんな格好だったのかも思い出せないのに───まぁ、マリアンヌは別モノだけど、目を閉じても浮かんでばかりだった。

ホント、ムダにいい体だよ・・・・。

ほら、また思い出しちゃっているじゃないか。もうっ。

ヘンタイか、あたしは!
 

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