36.8℃の微熱。
 
けれど。

ちょうど2口目を口に含んだところで、タイミングよく・・・・。


「例えば、俺の裸なんか見ちゃった日には、モンモンして眠れなくなっちゃったり?」


なんてめちゃくちゃ楽しそうに言ってくるものだから、ついつい麦茶を喉に引っかけてしまう。


「・・・・げほっ、げほっ!」

「あら図星?」

「違いますっ!誰が!」


と反論してみるものの、それはまさしく図星なワケで。

あたしの顔は沸点に達するみたいにカァーッと熱くなっていった。

・・・・はぁ、でも、まだ薄暗い夜明け前でホント助かった。

きっと今、真っ赤だろうから。


「・・・・そ、それじゃあ、あたしは寝るんで。おやすみなさい」


夜明け前で助かったけど、やっぱりそれでも居心地が悪かった。

なんとな〜く、勝手に気まずい。

ので、あたしは飲みかけの麦茶を持って、若干早歩きで階段へ。


「フッ。ちゃんと寝るんだよ〜」


・・・・ケッ。その口が何を言うか。

終始楽しそうだった先生が、やっぱりホント、憎たらしい。
 

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