36.8℃の微熱。
けれど・・・・。
期待は裏切られてこそなんぼのものなのか、それとも単なるあたしの思い過ごしなのか。
「どうせ暇でしょ。ちょっと塾までつき合ってくんない?」
「えっ? 暇って・・・・。っていうか、あたしの携帯は?」
「まぁまぁ。着いたら分かるよ」
「・・・・」
んんん??
さっぱり分からないんですけど。
・・・・と、期待は見事に空振りし、ワケが分からないまま塾に行くことになってしまった。
塾に着くまでの間、微妙な距離を取りつつ後ろからついていったあたしは、何度も聞いてみたんだ。
でも先生は、はぐらかすだけ。
結局「ここで待ってて」と空き教室に案内され、ぽつんと1人、待つことに・・・・。
「早くしないと暗くなっちゃうのに。どういうつもりなんだろ」
はぁぁ〜。
ため息だって出るってもんだ。
学校帰りに駅員さんに聞いてみたけど、今日は携帯の落とし物は届いていないらしい。
電話ボックスから携帯にかけてもみたけど、誰も出なかった。
探せるところは探したんだ。