億万色Love
あれ…
この部屋で合ってるよね?
さっき連はここから出てきたし、前も陽介くんがここに入るの見たし
ノック小さすぎて聞こえてないのかな
コンコン
ちょっと大きめに叩いてみた
…………シーーーーン‥‥‥
ちょっと…
いないの!?
早くしないと、連が戻ってきちゃうじゃない
"凜!ツレ来てねぇじゃねぇか!"
なんて戻って来られたら、次はなんて言い訳すればいいか分からない
コンコン!
「………」
コンコン!
「………」
ドンドン!!
「ちょっと陽介くん!いないの?」
思わず苛立ち、ドアを力強く叩いてしまった
なんでよ……
さっきまで連と勉強してたんだから、絶対部屋にいるはずなのに
ドンドン!
「陽介く…」
「りーん!!」
ギャっっ!!!
やばい………
連が呼んでる…!
渡り廊下の向こうで(つまり、七元家で)連が私の名前を叫んでるのが聞こえ、私は口を塞いだ
どうしよ
こっち来ないよね…?
っていうか、友達来てなかったんだ…
奇跡ぐらい起きてよ……
しかし
案の定、予感は的中して
渡り廊下のドアがガチャと鳴ってしまった
来たぁ………………
「凜!どこにいるんだよ!嘘つきやがって!来てたの近所のおばさんじゃねぇか!出て損したわ!!」
おばさん…?
でも誰かは来てたんだ
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