億万色Love




突然、両肩をガッシリ捕まれた


「ほら立って立って!!行くよ!」

「行くって…今から?」

「当たり前でしょ!こうしてる間にも陽介くんが部屋にいるかもしれない!ナナの時みたいに奇跡が起きてるかもしれないじゃん!!」

「えー…放課後でいいじゃん。私が行ったのも放課後だし」

「放課後も行くけど、今も行くの!いいから起立しなさい!!!」

「ちょっ…!香留っっっ!?」


無理矢理立たされた私は、そのまま食堂から引っ張り出された


ほんと……やる気満々な香留の背中は女の背中には見えなかった‥

しかも、今行って、放課後も行くらしい‥‥‥


…………まじっすか………(泣)


引っ張られるがまま、その"開かずの間"へと向かった



…‥‥‥
…‥‥
…‥



その頃、私たちがいなくなったあとの亮と矢島華子は‥‥‥



「行っちゃったね。あんなに急いで何の用事なんだろ?」

「………」

「…亮くん?」

「………」


亮からの返事がないことを華子は不思議に思い、顔を覗き込んだ


「亮……くん?」


目は鋭く、眉間にシワを寄せて明らかに機嫌が悪そうな亮に華子は戸惑う


そして、覗き込んできた華子にそっと視線を移した亮


「なんの用?」


「……!」



低い声に、向けられた冷めた目


いつもの亮とは別人の姿に華子は言葉がでない





.
< 136 / 179 >

この作品をシェア

pagetop