億万色Love




実は、亮がS大に転校し一人暮らしを始めてからというもの、毎日家族からの連絡はもちろん、たまにここまで訪問しちゃうぐらい、家族の人は亮を心配してる


"心配しなくていい、俺は大丈夫だから"


亮がいつも家族に言うセリフ

その度に寂しそうな顔をする家族を私と香留は何度か見てきた


遠くからのぞき見。

亮の家柄上、近づき難いんです…

「そうだよ…、毎回毎回忘れちゃうけど、亮ってお坊ちゃまなんだもんね…」


香留は何度も頷き、亮の姿をマジマジと見始めた

「お坊ちゃま言うな…!///」

「ほんとのことじゃん」


"うんうん"と私も頷く


ホームパーティーっていっても、GirlとBoyたちがキャピキャピ盛り上がるのとは、…意味が違う。

親戚でも、まず人数の桁から度肝抜いたし

国籍が違う親戚もいるらしいし。

【華麗なる〇族】


みたいなのが理想の例え。


そんなイイトコの息子の亮


S大の転入は大喜びだったらしい
(そもそもA大に反対してた)


しかし、一人暮らしとなると、それはそれは猛反対をくらった……と亮は笑って話した。


どんな手を使うのかは分からないけど、亮はどんな時もどんな事も渋々家族から許可をもらっている

怖いくらい、津上家はいつも亮の思い通り


しかし亮は言う



"みんな俺の理由を全て知らない"




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