億万色Love



亮を見てきた6年間


そしてナナを見てきた6年間でもある


ナナとは高校で知り合い、それ以来ずっと一緒にいる


共に時間を共有したり、同じ感情を抱いたりしてく相手がナナで本当によかった

ナナじゃなかったら、

ナナと出会ってなかったら、


きっと今の私はいない


そうやって、普段のなんでもない幸せを感じさせてくれるのも、ナナだからだと思う


ナナは私と出会ってから今まで、彼氏どころか、亮以外の男友達さえいなかった

私と出会う前からも同じだったらしい


"興味がない"


そうキッパリと言い放つナナ

亮の告白もキッパリと断った


それなのに、何一つ変わらない亮の態度に

私がイラつき始めたのが数ヶ月前


どことなく、必死な亮が嫌だった

なんで嫌なのか

なんでイライラするんだろ…


………すぐに分かったよ


あれはナナが熱で休んだ日


いつも三人で行動してたため、ナナがいないだけで、なんとも言えない空間が私と亮の間にできた


元気がない亮

それを気使う私


いつもと違う亮の姿

いつもと違う自分の鼓動



私は知らない間に



亮に恋心を抱いてしまった……





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