億万色Love



ナナに私の恋のキューピットを頼んだのも、もちろん作戦なわけで


でもまぁ…まさか私までS大に入っちゃうとは予想外だったけど……


これも神様が私に手を貸してくれたんだと思った


神様が見方なら怖いものなんてないって思った


しかし、ナナの中では陽介くんという人物が悪者でしかないらしく、真っ向から陽介くんを否定してるのが分かった


私が陽介くんの話をすると、必ず態度や顔色が変わる。

それは例えどんな鈍感な人でもすぐに分かっちゃうほど、分かりやすいものだ


でも私はメゲナイ!


こんなチャンス二度とないかもしれない


陽介くんなら、きっとナナに何か変化をもたらすかもしれない


私は頑張って頑張って、ナナに条地陽介の存在を嫌ってほど聞かせた


少しでもナナの頭の中に陽介くんを思い浮かばせておくために




……ナナの気持ちも考えないで、最低なことをしているのは分かってる


でも仕方ないんだよ…


私だって………辛い



叶わないことを知っててナナを追いかけ続ける亮の姿は、もう私の中で輝いて見えないんだもん……




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