億万色Love
あ…忘れてた!!!
香留に連絡しなきゃ!!!
もう10時過ぎてるし、コンパも終わってるでしょ
「父さん母さん、私ちょっと友達に連絡しなきゃいけないから、先に帰ってるね」
「え?ああ、分かった」
「すいません、お先に失礼します。お邪魔しました」
「今日は疲れただろ。ゆっくり休みなさい。またおいで」
「はい」
私は急いで外へ出た
「今日、弟くんは?部屋で勉強してるのかな」
「いや、それがまだ帰ってきてないんだ。夕方連絡があって用事ができたから遅くなるって。今日、七元くんたちが引っ越ししてくることは伝えていたんだが…」
「そうか。まぁ大人なんだし、心配ないさ」
「しかし、用事で帰りがここまで遅くなったことはなかったんだがな」
「まさか…彼女?」
「まさか〜‥、あんな勉強が恋人みたいな陽介に彼女なんて…」
「いや、でもあのルックスじゃ、女はほっとかないぞ?」
「そうか…?」
「そうさ」
「だったら知らない女性より、凜ちゃんみたいな綺麗な子が彼女だったら嬉しいのにな」
「凜!?あは…凜なんて陽介くんには勿体ない。陽介くんにはもっと才色兼備な女性がお似合いだよ」
「おいおい…自分の愛娘なんだから、そんな悲しいこと言うなよ。凜ちゃんも素敵じゃないか。わしは気に入ったけどな」
「それは嬉しい話だが、でも娘はまだまだだよ。A大でもついていけてなかったんだから」
「勉強だけが全てじゃない。女性はたくさんの魅力を兼ね備えてる生き物なんだ。自然と中身の綺麗さが外見にも出てくるんだから」
「魅力か…。凜には程遠いような気もするが…。」
凜がいなくなった条地家では散々言われている凜だった
呆れ顔でその風景を見ているだけの連…
「そんな親だから凜があぁなるんだろ…‥」
ボソッと呟く連なのだった
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