億万色Love


あ…忘れてた!!!

香留に連絡しなきゃ!!!


もう10時過ぎてるし、コンパも終わってるでしょ


「父さん母さん、私ちょっと友達に連絡しなきゃいけないから、先に帰ってるね」


「え?ああ、分かった」


「すいません、お先に失礼します。お邪魔しました」


「今日は疲れただろ。ゆっくり休みなさい。またおいで」


「はい」


私は急いで外へ出た



「今日、弟くんは?部屋で勉強してるのかな」


「いや、それがまだ帰ってきてないんだ。夕方連絡があって用事ができたから遅くなるって。今日、七元くんたちが引っ越ししてくることは伝えていたんだが…」


「そうか。まぁ大人なんだし、心配ないさ」


「しかし、用事で帰りがここまで遅くなったことはなかったんだがな」


「まさか…彼女?」


「まさか〜‥、あんな勉強が恋人みたいな陽介に彼女なんて…」


「いや、でもあのルックスじゃ、女はほっとかないぞ?」


「そうか…?」


「そうさ」


「だったら知らない女性より、凜ちゃんみたいな綺麗な子が彼女だったら嬉しいのにな」


「凜!?あは…凜なんて陽介くんには勿体ない。陽介くんにはもっと才色兼備な女性がお似合いだよ」


「おいおい…自分の愛娘なんだから、そんな悲しいこと言うなよ。凜ちゃんも素敵じゃないか。わしは気に入ったけどな」


「それは嬉しい話だが、でも娘はまだまだだよ。A大でもついていけてなかったんだから」


「勉強だけが全てじゃない。女性はたくさんの魅力を兼ね備えてる生き物なんだ。自然と中身の綺麗さが外見にも出てくるんだから」


「魅力か…。凜には程遠いような気もするが…。」




凜がいなくなった条地家では散々言われている凜だった


呆れ顔でその風景を見ているだけの連…


「そんな親だから凜があぁなるんだろ…‥」


ボソッと呟く連なのだった



< 17 / 179 >

この作品をシェア

pagetop