億万色Love

条地家を出て、我が家に入ろうとして足を止める


何歩か下がり、二つの家の前に立ち、やっぱり考えてしまう


「無駄にデカイよね…ここだけじゃなく、この辺全部」


つい言葉に出してしまうほど私は感動してしまっていた


「そうかな」


……?!


私の独り言に返事が返ってきた


横には知らない男の人が…‥




「だ、だれ!?」


2.3歩後ろに下がり、警戒する


夜の10時過ぎ

もしかして…‥変な人?!


っていうか、いつから横に…


危険を察知し、急いで家に入ろうとした時


「七元さんの娘さんでしょ?」


「え…‥」


なんで‥知ってるの‥


「はは‥別に変な人とかじゃないから怖がらないでよ。俺は条地家の長男。分かる?」


「あー!!!」


"兄の方は海外で仕事"



さっき父さんたちが話してたのを思い出す


「分かった?」


「はい…‥あ、凜っていいます。お父様には大変お世話になりまして、この度は皆様にもご迷惑をおかけしてしまって…‥」


「お父様って…、別にそんなかしこまらなくてもいいよ。全然迷惑もかかってないし。俺は春人。これからは隣同士仲良くしような、凜ちゃん」


「あ、はい…」



凜ちゃん…

おじさんもだけど、この呼び方には慣れてなくて、呼ばれたらなんか新鮮な気持ちになる



普段、年上の人と話したことなんてあまりないから、この落ち着きさがなんだか心地好いな…



条地 春人
(じょうち はると)

条地家の長男


見た目からして頭良さそうで、すごく優しい人


きっと弟の方もそっくりで優しい人なんだろうな…‥



あんなうるさい奴とは違ってよかったよ


【お〜い!!!?】
↑by、亮




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