億万色Love



ふと見ると、部屋の扉から陽介くんが見てた


ちょっとの間目が合い、陽介くんが口を開いた


「ちょうど部屋から弟が出て行く時にお前が来たんだ。ノックするなら中の返事くらい待てよ」


「……すいません」


そうですよね…


連……私が陽介くんの部屋に来たことも、私が話したことも気にしてないといいんだけど…


「あのさ」

「はい?」

「周りでどんな噂が流れてんのか知らねぇけど、振り回されんなよ」

「え?」

「俺は"開かずの間"なんて場所は使ってねぇから」


へ……

今"開かずの間"…って言った…?

「陽介くん、それ…なんで知ってるの?」


「嫌でも耳に入ってくんだよ。理事長室の手前がどーの、とかな。大学では個人で使ってる部屋なんかない。」


「そうなんだ…」

「探されるのも意外とキツイし、ストレス溜まんだよ。」

「だよね…。なんか転校してから陽介くんの話題ばっか聞くし、すごい有名なのが分かったもん。」


……って、私何言ってんだ…?


陽介くんにこんなこと言ったって、嫌がるに決まってる



「有名なのは父さんが理事長だからだろ。」


「それだけじゃないと思うけど……」



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