億万色Love
「こんな夜中に女二人は危ないでしょ。タクシーも行っちゃったし、…最後まで世話しなさいよ…」
ガン飛ばされてか、いつも以上に強気になる私
でも間違ってないでしょ?
家が近いっていっても、歩くと少しあるし、さすがの私でもちょっと…
「十分世話したけど。あんたが来るまで2時間、こいつの隣で待ってたんだぞ」
「それは…」
確かに…香留をほっとかずいてくれたのは感謝するけどさ…‥
だからって、ここで私にバトンタッチされても‥
「香留?ねぇ香留?」
耳元で呼んでも、全く動かない様子
ほら…こんなの私一人じゃ無理でしょ…
「これでもほっとく気?」
「ったく……‥面倒臭せぇ‥」
「え…ちょ‥」
「家どこ?」
「え…‥?」
急に男は香留を抱き抱えて言った
なんなの急に‥
「これでいんだろ?あんたの言う通り、最後まで世話してやるよ」
そう言って男は歩きだした
抱き抱えられた香留の手がブランブランになりながら揺れていた
なんか…少し強引な人だな
でも、私が言ったんだし、ここは素直になろう
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