億万色Love
「「「かんぱーい!!!」」」
引っ越し祝いのパーティーが始まった
予想通り、条地家のダイニングで行われたこのパーティー
料理がずらーっと並び、連以外はお酒も頂く
「凜ちゃんと連くん、どうだ、こっちにはもう慣れたかな?」
乾杯が終わると同時におじさんが聞いてきた
「あ…はい」
二人で愛想笑いする…
連も同じようで、慣れてないみたい
昨日の今日で慣れるわけないでしょ
「昨日来たばっかりなんだから慣れるわけないだろ。とくにS大なんか一生かかってもムリだ」
「………」
いちいちとムカつくな…
真横で私だけに呟く最低男を睨む…
くそぉ…
食べ方まで気取っちゃってさ…
普通の女なら惚れるんだろうけど、私は有り得ない
そんな姿まで憎たらしく見えちゃうもん…!
「………」
「………」
カチャカチャと食事中独特の音が流れる
気まずい…
楽しそうに話す両親や春人くんたちを眺め、ため息がでる
黙って食べてるのは私と…
こいつだけ。
だいたいこの席はなによ…
なんで私がこいつの横に座んなきゃいけないの!?
オジ 私 陽介
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
テーブル
________
父 母 連 春人
↑さて、どこがおかしいでしょうか…?
正解は…
私と春人くんの席が普通は逆だよね
なぜ?
そこはあえて聞かなかった
んでもって横に座る最低男にも何も触れずに食事を進めた
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