億万色Love


昨日、おじさんに大学の資料とか色々もらって、読むだけでも頭がパンクしそうになった…

パンフレットには、学部やサークルなどの紹介が書かれていて


おじさんからもらった数々の本の中には分厚い本があり、それに手をつけた私が悪いんだけど…‥

たーくさんの文字が書いてあって、猛烈に目が痛くなったため読むのをやめた


読んでも分からないことだらけ‥
さすがにS大だけあって、どの学部も難しそう…‥


私……どの学部なんだろ

おじさんに聞くの忘れてた


「ナナ、…入らないの?」

「…へ?!」

「へ?!じゃないよ!早く入ろうよ…。なんだかみんなに見られてて恥ずかしいんだけど…気のせい…?」

「………‥」

今はS大の校門前


考え事をしていた私は、うっかりボーッと立ち尽くしてしまっていた‥


香留の気のせいなんかじゃない……

なぜか日曜日だというのに人は多く、校門に立ち尽くす私たちをその大半の人は見ていた

「早く早く…!」

「…あ、うん」

その場から逃げるように走り去った


でも…………


「どこに行けばいいの…」


「分かんない…」


広くて高くてデカい校内……


「理事長室って……どこ?」

「分かるわけないじゃん!」

「………」

「………」


周りが活発に行き交う中、やっぱり立ち尽くしてしまう二人なのでした




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