億万色Love
「あぁ……、な、ナナから色々話を聞いてまして、それで陽介くんのことも知ったんです…!」
ぅおーーーいっ!!!!
嘘つけーぇい!!!!
どっちかっていうと、香留の方が早かったよね?
陽介くんと知り合ったの…
「ああ!そうかね!まぁ二人はすっかり意気投合してて仲良しだからな。」
「おじさん…!」
「え?そうなの?ナナ」
「違うよ!!!意気投合してなんかないから!!!」
「あはは」
"あはは"って…おじさん……
香留のどこか悲しそうな表情に…
おじさんの嬉しそうな笑顔…
……勘弁してよ〜‥
「ここがわしの部屋だ。さ、中に入りなさい」
「「失礼します‥」」
ここが理事長室か……
広いのは当たり前だけど
なぜか、置いてる物が全て輝いて見えた
S大のボスの部屋
輝いてて当たり前だよね…
「そこに座ってて。すぐ資料持ってくるから」
「はい」
言われたとおり、私と香留は近くのソファーに腰掛けた
「ねぇナナ…」
まだ暗い様子の香留に、耳元から微かに聞こえる消えそうな声で名前を呼ばれた
「どうしたの…?」
「ほんとに陽介くんと意気投合してて仲良しなの…?だとしたらナナが…羨ましいな」
「…………(゚_゚」
……おじさんのせいだ!!
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