億万色Love



「もしもし?」


『凜?今すぐ急いで帰ってきなさい』

「え!?」


『いいから。今すぐだぞ?じゃあな』


「え、ちょっと…!」


一方的な電話はあっという間に切れた


今すぐ帰れって…‥


…なんで?


「おじさん、なんて?」


「今すぐ急いで帰ってこいって…」

「なにそれ」

「分かんない」


「おじさんから電話とか珍しいし、よっぽど大事な用とか?」


「う〜ん…とりあえず帰るよ。」


「うん分かった。気をつけてね」


「うん。またね」


大事な用…か


なんだろう…‥



すぐ次のバスに乗って家路を急いだ


途中、香留からメールが届き


"コンパの結果、すぐ教えるからねん♪お楽しみに〜♪"


なんてメールは一瞬で閉じる



一時間かかってようやく家に着くと…―




「………なにこれ‥」




家の前には大きなトラックが3台ほど停まってて、お揃いの服を着た男性が5、6人せっせと働いていた



トラックに書かれている文字を読み、慌てて家に入った



「………っ!!」


玄関を開けるとさらにびっくり‥


普段はリビングにあったソファーや、寝室にあったタンス、それに私の私物やキッチン用品などなど盛り沢山が…‥


玄関のロビーに勢揃いしてた



「と、父さぁーん!!!!!」



中に進むこともできず、私は叫んだ



まさか…


でもそんな急に…‥


有り得ないでしょ…





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