億万色Love



「俺も今帰ってきたとこなんだ。一緒にご飯行こ」

「うん」


連は冷静だな…

私とはまるっきり違うもん

扉も開けっ放しだし

そのことも忘れちゃう大バカ



香留の自由爛漫な性格よりかはマシだとは思うけど、少しのドジを連発する私もかなりアブナイよね…


こんな私でも魅力はあるのかな……

「あえてドジなとこが魅力だったりして…。逆に強気なところとか…」

「ん?何か言った?」


「ううん…!なんでもない!」


こうやって、独り言が口にでちゃうところとか……苦笑


連は首を傾げて、私を不思議そうに見てた



…………こんなのが私の魅力なんてやっぱり嫌だ

周りから変な目で見られるようなことが、私の魅力なんて……


そんなんじゃ私の人生……

終わってるじゃん…!



「大丈夫?」

連は渡り廊下の扉の前で止まった

そして私にそう言ってきた


「……なにが?」

「いや…なんとく」

「………」


絶対、頭おかしいって思ってる!

なんとなく"大丈夫?"なんて聞かれた人って、相当ヤバいじゃんか…


弟に小バカにされた私に

一体、魅力なんてあるのだろうか………ー




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