億万色Love
「ここから二時間ぐらいの所だ。だから凜も連も学校は転校になるけど、いいよな?」
「転校っ?!」
いいよな?って…
そんな急に…
「勝手にすまない。でも聞いて驚くぞ?」
「…‥?」
「連はS高、凜はS大だ」
「S高!?」
「S大!?」
私と連は声を揃えて叫んだ
ちょ‥ちょっと待ってよ
転校って…
香留と亮になんて言えば‥
今のA大すごく気に入ってるのに……
あと一年ちょっとで卒業だよ?
しかも
S大って…‥―
私が入れるわけないじゃん
「やった…!!!」
横で連は大喜び
まぁそうだよね
連は中学の時、ずっとS高に行きたくて猛勉強してた
でも試験当日、40度の高熱で倒れてしまい試験は断念した
あえなく地元の高校を受けることになったんだ
すごく落ち込んでたもんな
連ならS高くらいトップで入れるってみんなに言われてたし
そのままS大にも上がって、将来は国際関係の仕事につく、っていう夢もあった
連には万々歳の話
でも私には最悪な話
だいたいなんでS大なのよ
他にも大学はたくさんある
私にピッタリのレベルの低い大学は山ほど…‥
あれ‥
A大が一番低いんだったっけ‥?
どっちみち転校ってなると、レベルは上がるのね…?
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