億万色Love
「亮に一目惚れ……」
「うん」
「奇跡だね」
「ふ…っ」
香留の言葉に思わず笑ってしまった
亮に惚れただけなのに、奇跡って……
面白い…。
「でもさ、もしその作戦で成功したら、亮ってよっぽどのバカじゃない?」
「最初は私もそう思ったけど、この方法しかないとかで……」
そもそもは亮が悪いんだ!
あんな自己紹介しちゃうから…
ルックスから惚れられることを予測できなかったのか…
「ふーん…。じゃあ私も協力するよ。ナナだけじゃ大変そうだし」
「ありがとう。そうしてくれたら助かる」
よかった
これで一安心できる
香留がいれば、最悪の場合でも強引に付き合わせることもできるしね………(笑)
「でさ‥私のも協力してよ」
「………え?」
香留のも……協力…?
「S大に来て、まだ一度も会ってないんだよね。あのコンパの日以来、会えてないのよ…。寂しすぎる!」
「…香留?」
「ちょうどいいじゃん!その子のキューピットやるついでに、私のも済ましちゃえばさ。こういうのは一気にいっとかないとね♪♪」
あ…‥
そうだった‥
香留は陽介くんのことが好きだったんだ
矢島華子が濃いすぎて、一瞬忘れてた……
でも、陽介くんのことは…
「自分のことは自分でどうにかしなさい!」
「えー…!なんでその子には協力できて、私にはできないの!?……ズルイ!」
「ズルイって……」
.