ブルービースト

「……いつもは、どうしてるんですか？

まさかのまさかで何も考えてないとか言いませんよね??」


やがて絶句から急に復帰し喋りだしたユノは、心底それだけはやめてほしいと願いながら最悪なことを訊いてみる。



しかしブロードは笑顔で、


「特にないよ」


───そう断言した。





「……あの、これ軍隊ですよね？
戦闘班第一部隊ですよね？
戦闘班のトップですよね??」


「ユノの口癖は『ですよね』ですよね？」


「ふざけないで下さい。そうですよ、ふざけないで下さい」



ユノは何故か二回同じ言葉を繰り返すとブロードに詰め寄った。



それを踏まれて瀕死のレイツ以外の他メンバーは面白そうに眺める。




「何を？俺はふざけてなんかいない」


「さっきのはふざけてましたよね」


「『ですよね』ですよね？」


「それです、ていうか鬱陶しいんでやめて下さい。あと他にも…」


「特にないよ、てのはふざけてないけど？」



────相変わらず笑顔で、ブロードは言い張った。



ユノはその真っ直ぐな蒼い瞳に抗議の言葉を返せなくなる。