ラスト プリンス


「ふぅん。……で、どれをどう弄ればコーヒーが出るの?」

「…………ぶっ。ははははっ!!」

 一瞬、目を大きくした耕太は、マグカップをテーブルに置き、お腹を押さえて笑い始めた。

 しかも、眼鏡を外して。

 なんか、もう、笑いこけてません?

「な、何っ?! 耕太が爆笑してる! 梨海ちゃん、何したの?」

 後ろの方から声が聞こえて振り返れば、視線をこちらに向け驚いているカイさんの姿。

 何したのって聞かれても……。

「へ?いや、特に何もしてないと思うんですけど……」

「悪い、カイ。ツボに、はまった」

 ゲラゲラと笑う耕太は、目じりに浮かぶ涙を擦り、バシバシと自分の太ももを叩く。

 明らかにいつもの耕太じゃないから、あたしは静かにカイさんの下へと移動した。


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