ラスト プリンス


「バイトのことなんだけど。
基本、社長室にいてもらって、コーヒーとか入れてもらえる? あとは、僕がデザインしたドレスのスケッチとか書類とかをポストに投函する。 他には、ここの掃除とか買い出しとか。 まあ、そんなに難しくないから」

「はい。わかりました」

「格好は、制服でも私服でも。あんまり派手じゃなくちゃ平気だよ。 あっ、そうそう。香水は控えめに」

「了解ですっ」

 それから、コーヒーメーカーやコーヒーミルの使い方、それぞれのマグカップ、コーヒー豆の種類を教えてもらった。

 ちょうど、教え終わる頃には耕太も落ち着いていて。

 やってみろ、と言わんばかりにマグカップを差し出した。

「やってやろうじゃないのっ」

 マグカップをもぎ取って、コーヒーメーカーの前までやってきた。

 さっき、カイさんに教えてもらった通り、ドリッパーにペーパーフィルターを敷く。

 それから、コーヒーミルで挽いた適量のコーヒー粉を入れる。

 次に、給水タンクにコーヒー粉に応じた水を注ぎ、スイッチON!

 カイさんの話によれば、約7分で5杯分のコーヒーが出来るらしい。

 確か、耕太はストレートコーヒーで、カイさんは酸味が強くないブレンドコーヒー。

 だから、コーヒーメーカーが二つあるみたい。

「はい、どうぞ」

 約7分後に抽出したコーヒーをマグカップに注ぎ、耕太に手渡した。


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