【続】俺様王子と秘密の時間
――ガラッ!
羽鳥から逃げるように全力疾走して、この場所へ辿り着いたあたしは勢いよく部屋のドアを引いた。
「遅かったな?」
禁断の部屋に無造作に並べられた細長いテーブルに千秋は足を組んで、本を読みながら座っていた。
「マヌケ面」
「う、うるさいっ……」
ハァハァ息切れしてるあたし。
千秋はパタンッと外国製の分厚い本を閉じて軽く放り投げる。
禁断の部屋に来るのは久しぶりだから、変に意識しちゃう。
「な、なんで……急に教室に来たり……」
「オレが会いに行ったらダメなわけ?」
さっき突然現れたことを不思議に思いそう言ったら、千秋はおどけるようにクスッと笑った。
「だ…ダメだよ!千秋は王子なんだし……それにあたしと千秋のことは“秘密”にしてるんだから」