【続】俺様王子と秘密の時間
確かに千秋は昨日からちょっと変だ。
禁断の部屋に居る時すごく怖い顔をしていた。
だけどその怒りをあたしにぶつけてこない。
「王子に秘密を止めにするかとか、みんなにシイが彼女だって言うって、言われたのよね?」
「うん」
「成瀬川がそんなこと言ったの?」
コクンと頷く。
するとはーちゃんは言った。
「王子はなにも間違ってないわ。あたしは王子の気持ち、なんだかわかるもの……」
「葉月?」
はーちゃんは悲しそうに笑った。
はーちゃんはどうしてわかったんだろう。
千秋の気持ちや考えてることが、あたしは一応彼女のクセに何一つわからないでいた……。
「あ、ごめん。てかシイ、羽鳥待ってるわよ?早く行きなさいよ」