SSマジック
優の前に仁王立ちし、遠くをみながら愛が言った。

しばらく時間を置いて、もう一度口を開いた。

「あ。違う。今日」
ただ、言いたかっただけだった。

「分かった」



「行くよ」
そう言うと、優と他二人の女の子を後ろに連れて歩きだした。


夕方五時の南口は人がまったくいなかった。


そこにあらわれた女子高生。
騒ぎながら歩いてきた。

「ねぇ、ほんとにここなの~?」
「あってるって~。まさとくん、夕方五時に南口って言ってたもーん」
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