SSマジック

「お前、誰にも言うなよ」

優は和人を睨み付け、駅の改札口に向かって歩きだした。

「待てよ。送るよ」

和人は愛と優を引きつれて歩きだした。

「乗れよ」
この前迎えに来た、お兄さんの車ではなかった。

白い、ぴかぴかに磨かれた高級車。

後部座席のドアを開けて立っているのは、定年を少しすぎたぐらいの男性。

二人が乗り込むと、男性はドアを閉め、運転席へ乗り込んだ。
運転手のようだ。

和人はどういう人物なのだろうか。
聞こうにも和人のオーラが聞くなと言っていた。