SSマジック
「ん…。まぶし…」

日の光で目が覚めた愛。
天井をしばらく見つめていたが、見たことのない天井に飛び起きた。

「どこここ…。頭が痛い…。胸も…。手が…あつい…」

そういえば昨日お風呂場で倒れたんだ、ということを思い出した。

でもいつもの和人の家の天井じゃない。

熱い右手に疑問を持ち、右手を見た。

「か…!?」

熱いと思っていた右手は、和人の手によるものだった。

しっかりと愛の手は握られていた。

「ん…。起きたか…」

和人は目を覚ましても、手を離さなかった。
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