出逢ったのは俺様男
そしてあたしが眠ってる間に、あたしを話題に会話されてる事は知る由もなかった




「優しい〜隼人」

「…」


眠ってしまった梨乃の髪を思わず撫でていた隼人に拓真が声をかける


「珍しいね、隼人が女の子気にかけるなんて」

「…別に」

「梨乃ちゃんと喋ってる時楽しそうだよ隼人」



面白そうに話す拓真に隼人は少し不機嫌になった



「そういえば、白坂に呼ばれてたよね、大丈夫だった?」

「あぁ…一応な」

「随分と面倒な奴に好かれちゃったねぇ」


そう言って梨乃を見る。
寝顔が気持ち良さそうでとても無防備


「ま、こんだけ可愛いしね」

「…」

「あ、隼人今イラッとした?」

「…うるせーよ」


そんな隼人に笑ってしまう拓真


「大変だ梨乃ちゃん」


苦笑しながら、でも楽しそうな顔を見せる拓真は梨乃と隼人に温かい目を向けていた



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